越境・Openのための逗留地
図書館総合展2024 ブース&フォーラム
2024年11月5日(火)〜7日(木)
「越境・Openのための逗留地」は、博物館をはじめとする様々な文化施設や地域社会への越境や2024年の状況にあわせたデータのOpen化を論じられる場、そして図書館総合展の会場内で一息ついて逗留できる場です(畳スペースを設置します!)。
この「逗留地」は、次世代型文化施設フォーラムとOpenGLAM JAPANの以下のメンバーで運営します。
大向一輝(東京大学) / 呉屋美奈子(恩納村文化情報センター) / 佐久間大輔(大阪市立自然史博物館) / 佐々木秀彦(アーツカウンシル東京) / 花田一郎(大日本印刷株式会社) / 福島幸宏(慶應義塾大学)
次世代型文化施設フォーラムとは、図書館や文書館、博物館などの文化資源機関に関わる有志の活動で、2021年から「越境シンポジウム」を開催しています。このシンポジウムを経て、「博物館・図書館等を基盤として地域文化資源の保全と活用をうながす政策提言」をまとめました。
OpenGLAM JAPANとは、文化施設(Gallery・Library・Archive・Museum)のオープンデータ化をITの活用により促進する活動です。日本では2013年に活動を開始し、2019年の図書館総合展では 「〈Open〉のための逗留地」ブースを設置し、好評を博しました。
また、日本博物館協会の後援をいただいております。
今回、この両団体が一緒になって、逗留し議論できる空間を作ります。これまでの、また今回の総合展で得られた知見や交流を、具体的な仕組みづくりや新たな取組により結びつける企画を多数開催します。これらを通じて関連組織との交流を図るとともに、図書館総合展という祝祭を使いきる、新たな楽しみ方を提案する「逗留地」になるでしょう。多数の方にお気軽に立ち寄っていただければと思います。
最終日(11月7日)の10:30〜12:00は会場を移動し、3日間の総まとめとしてフォーラム「図書館・博物館のOpen化を推し進めるために」を開催します。
本フォーラムのみ下記の事前登録にご協力をよろしくお願いいたします。
フォーラム(11月7日10:30〜12:00)参加申し込み
開催概要
- 日時:2024年11月5日(火)〜7日(木) 各日10:00〜18:00
- 会場:図書館総合展会場内(パシフィコ横浜展示ホール)
タイムテーブル(随時更新中)
※各企画の時間は前後する可能性があります。空き時間は議論・雑談など自由にご利用ください。
10:45
デジタルアーカイブをIIIF〈トリプルアイエフ〉で拓いてみよう
永崎研宣さん(慶應義塾大学文学部/一般財団法人人文情報学研究所)
デジタルアーカイブの基幹技術となりつつあるIIIFは、世界的に広まっている理由の一つに、手間やお金をあまりかけなくても対応できることがあります。今回は、オープンアクセス出版『IIIFで拓くデジタルアーカイブ』を手がかりとして、ほんの少しの手間をかけるだけでお金をかけずにIIIF対応でデジタル画像を公開できる超省力手法〈IIIFスリムモデル〉について解説します。
12:45
「冒険遊び場」でお会いしましょう―文化資本と自治のエマルション
花田一郎さん(羽根木プレーパーク世話人)
半世紀に迫る、世田谷区におけるプレーパークの歴史を紹介しながら、なぜ「冒険遊び場」がボランタリーな持ち寄りを守り続けてこられたのか、考えます。そして「遊び」の現場がつくりだす、文化資本(アルケーの表出)と自治(アナーキーの発現)のエマルション:乳化を、皆さんと再発見できればと思っています。
13:45
デジタルな社会の博物館、国際動向をにらみながら
佐久間大輔さん(西日本自然史系博物館ネットワーク)・仲里猛留さん(生物多様性情報標準化委員会)・海老原淳さん・柿添翔太郎さん・太田藍乃さん(国立科学博物館)・斉藤有里加さん(東京農工大学)ほか
デジタルアーカイブ、オンライン講演会などなど様々なDXが進んでいるような、でも現場は変わっていないような。情報をどう活かしていくか、という面で言えば図書館とも共通項は多いと思います。9月に行われた国際自然史標本保存学会・生物多様性情報標準化委員会(SPNHC/TDWG)沖縄大会を振り返りながら議論を進めたいと思います。
14:45
博物館のOpen化、進めるには何が足りない?CivicTechにできることは?
大西亘さん(神奈川県立生命の星地球博物館/デジタルアーカイブ学会)・佐久間大輔さん(西日本自然史系博物館ネットワーク)・大向一輝さん(東京大学/デジタルアーカイブ学会)・大坪奏さん(神奈川県立生命の星地球博物館)
Code4Libのように博物館のデジタル化を進めるためにもいろいろ「工夫」が必要です。でもその前に課題をしっかり描き出さないと、とザックバランに話あってみましょう。ということで、課題をお持ちの方、気軽にお集まりください。
16:45
小さいとこ図書館総合展に集まろうジャン
斎藤有里加さん(小さいとこネット関東クラスター)・草刈清人さん(小さいとこネット関東クラスター)ほかオンライン参加、会場参加のみなさま
「小さいとこネット(小規模ミュージアムネットワーク)」のメンバーが図書館総合展に集まってみる企画です。今回のコアタイムは11月5日。集合場所は「博物館への越境や2024年の状況にあわせたデータのOpen化を論じられる場+会場内で一息つける逗留地」ブース。一体何人くらい、図書館総合展に小さいとこメンバーが来てるかな。ノートを置いておくので、足跡残してください!そして、MLで図書館総合展の様子や感想を共有しましょう!ブースにノートを置いておきます。どしどしお待ちしています。
17:45
「あなたも使える専門図書館2024」メイキングトーク
新屋朝貴さん(三康図書館)・関乃里子さん(株式会社ブレインテック/図書館総合展運営委員)
全国にはたくさんの公開型専門図書館がありますが、その存在は図書館関係者にすら十分に知られているとは言えません。「あなたも使える専門図書館」は2016年から続く図書館総合展の特集企画で、全国の公開型専門図書館の情報を集約し、その存在を多くの人に知ってもらうための展示企画です。2024年は見事100館を超える参加館が集まりました!すべての専門図書館を網羅するリストがこの世に存在しないなか、100館越えに至るまでの裏側をたっぷりと語り合います。「あなたも使える」と言わなければいけない専門図書館の世界、ぜひ越境して来てください!
10:45
速報!ColBaseの利用目的アンケート集計結果(2024年度上半期)
川合加容子さん・阿児雄之さん(国立文化財機構文化財活用センター・デジタル資源担当)
日本・東洋の文化財の画像をCC BYに準拠した条件で提供している「ColBase」。多くの方々に利用いただいていますが、これらの画像はいったいどのように使われているのでしょう?2024年4月から取り始めた利用目的アンケートのとれたてホヤホヤの集計結果をお届けします。
11:45
図書館が地域連携のハブ?三田図書館の取り組み紹介
門康治さん(港区立三田図書館長)
港区三田図書館の地域連携の始まりから現在に至るまでの流れや色々な団体様の連携内容、参加されている皆さん(現在35団体)が、どんな目的で参加してきているか等、地域の情報交流のハブとしての図書館のあり方をお話しします。
12:45
政令市図書館政策プレサミット(事前)裏トーク
進行:外丸須美乃さん(大阪市立中央図書館)
11月7日(木)13:00から開催される「政令市図書館政策プレサミット」に先だって、プレサミットの裏トーク?を行います!
13:45
移民ルーツ調査に活用できるデータベースについて
原裕昭さん(沖縄県立図書館・司書)
明日からはじめられる移民ルーツ調査。移民ルーツ調査で利用できるデータベースなどを紹介します。
14:45
AIによる絵本推薦システムの活用
小林哲生さん(NTTコミュニケーション科学基礎研究所・上席特別研究員)
恩納村でNTTが行っているAIによる絵本推奨システムの実証実験結果をもとに、幼児の絵本選びの傾向・地域ごとの絵本選びの特性について紹介します。
15:45
DH権利問題ガイドのご紹介
鈴木康平さん(人間文化研究機構・特任准教授)
今年公開された「デジタル・ヒューマニティーズ(DH)研究に関する権利問題ガイド」の内容紹介とともに、アウトオブコマースの制度についても議論します。
16:45
図書館・博物館の動きを国際的視点から眺めてみる
豊田恭子さん(東京農業大学「闘う図書館 アメリカのライブラリアンシップ」「アメリカ大統領と大統領図書館」)・和気尚美さん(慶應義塾大学「デンマーク式 生涯学習社会の仕組み」ほか)・佐久間大輔さん(西日本自然史系博物館ネットワーク「改訂新版 博物館経営論」ほか)
コロナ禍、紛争の多発と移民、コミュニティの分断、新自由主義などさまざまな課題が世界中の図書館・博物館を覆っています。そうした中で国際博物館会議は新たな博物館の定義を提出するなど、博物館の役割を模索しています。一方でヨーロッパの図書館がどういう理想を追求し、どのように維持しているのか、アメリカ図書館協会は分断をどう乗り越えようとしているのか。日本の図書館・博物館のこれから、そしてこれからの博物館・図書館政策を考えるために、ざっくり振り返ってみたいと思います。
17:45
どう守る?地域の文化資源〜四万十町文化的施設整備の中止から〜
話し手:大河原信子さん
令和6年3月、高知県の四万十町文化的施設整備事業が、町議会で「施設本体の建築工事に係る請負契約契約議案」が否決されたことにより中止となりました。四万十町文化的施設は、図書館、美術館、展示、コミュニティ4つの機能を持つ複合施設でした。この施設を核とし実現しようとしていたことをお話ししながら、地域の文化をどう守っていくか一緒に考えましょう。
12:00
12:45
レファレンスで使える?!「持ってるデータ」を「使えるデータ」に~自治体史チャットボットを事例に~
小川実佳子さん・太田那優さん・村上大輔さん(株式会社NXワンビシアーカイブズ営業開発室)
自治体史のチャットボットを事例に、生成AI等で既存のデータを活用するための加工や、加工の有無によるアウトプットの違いについてお話しします。Open化されたデータや生成AIを、レファレンスだけでなく、どのように活用しうるかディスカッションしましょう。